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1曲で29分という大曲で、古典派の交響曲並みの長さである。
 もともと、2ndアルバム『Jealousy』と一緒に2枚組アルバムとして発売される予定だったが、YOSHIKIの体のアクシデント等によりレコーディングが遅れたためJealousyの発売に間に合わず、結局単体で発売されることになった。
このことについてYOSHIKIは、
「ART OF LIFEが他の曲との共存を拒んだ。彼は孤立を求めたんです。」
などと、ウソかホントかわからないコメントを発表している。
 ただ、レコーディングに時間がかかったことは事実で、かなりシビアなレコーディングだったらしい。「地獄のART OF LIFE レコーディング」などと言われ、TOSHIのヴォーカル録りはすさまじかったようだ。YOSHIKIの理想の音に近づくために何度も何度も歌わされ、「言葉の暴力」的なかなりきついことを言われ続けたにもかかわらずじっと耐え続けたTOSHIは、周りのスタッフから 「TOSHIは悟りを開いている」と言われたという。
 それだけ激しかったレコーディングの甲斐もあってか、本当に素晴らしい曲だ。はっきり言って30分間まったく飽きない。メロディーの美しさがかなり洗練されている気がした。この旋律の美しさは言うまでもないので、その他の聴き所をいくつか挙げてみたいと思う。
 ちなみに、この曲はYOSHIKIの半生を表現した曲と言われているが、歌詞に出てくるのは「狂気」「血」「死」「破壊」などといった物騒な言葉ばかり…。YOSHIKIの半生って一体…

[聴き所]
時間                  コメント
2:53                 "If it's all real"の"real"の部分のTOSHIの歌い方がとても感動的。

5:15-5:40         極上のメロディー。個人的には、YOSHIKIメロディーの中でも1、2を
                        争うほどの美旋律だと思う。

9:38-10:17      バンドの演奏がカッコいい。
                       4分の7拍子が入ってきたりして、けっこう凝ってる感じ。

10:17-12:40    長い間奏だが、2分間猛疾走という感じで飽きない。とてもカッコいい。

ちなみに、12:07から12:23までは、シューベルトの交響曲第8番第1楽章展開部の旋律の引用である。


12:40-13:08     ボーカルの裏で奏される弦楽器(シンセサイザー?)のアルペジオの
           伴奏がとてもいい雰囲気。

17:45-23:05   YOSHIKIによるピアノの即興演奏。
           何とコメントすべきか分からないが、ものすごい爽快感が得られる。

23:05-24:18   ピアノソロから弦主体のオーケストラに引き継がれる。
           この部分のオーケストラのフレーズは筆舌に尽くしがたい美しさ。
           それまでのピアノソロの狂気から救われるような感じ。ショパンの雨だれの
           前奏曲で、中間部を終えて冒頭のメロディーに復帰する瞬間と同じような
           安堵感を感じる。

24:18       バンドの演奏が再開されるが、ここのギターの下降音型がやけにしぶい。

25:46-26:10   5:15-5:40と同じ素晴らしきメロディー。

26:27-26:43   12:07〜12:23と同様に、シューベルトの交響曲第8番第1楽章の展開部の
           旋律を引用。

26:43-27:18   同じくシューベルトの交響曲第8番の、今度は第2楽章の中間部を引用
           している。
           オーケストラの旋律がとても切なく、引き込まれてしまう。

28:34-28:37   ピアノの分厚い和音の3連符がクライマックスの雰囲気を否が応にも
           盛り上げている。
28:05-28:50    TOSHIの超高音のハモリ登場。本気でしびれる!鳥肌が立ちます。





                  ART OF LIFE 和訳


                     砂漠のバラなぜ一人で生きるの
                もし悲しいというのならその人生を終わらせよう
                          あなたは白?青?
                         それとも血の様な赤?
              オレには冷たいグレーの砂に溺れているようにしか見えない
時の風 それはオレを地面に叩きつける
のどが渇いて死にそうだ
逃げ去りたい
どうすれば自分自身を自由にできるのかわからない
オレの心は痛みを感じて叫んでる


自分自身を探して彷徨ってきた
どれだけ長い間永遠の痛みを感じてきたろう
落ちていく雨がオレの心の中を流れる
痛みの中でオレはあなたを待っている


戻れない
戻る場所なんて無い
人生は失われ花は落ちる  もし全てが夢ならば
今すぐ起こしてくれ
もし全てが現実ならば ただ、殺してくれ
オレは心の中に 壁を作ってきた
自分の感情を外には出したくない
世界を見るのは怖い
君の瞳の中で 自分が失われているのに気づきたくない
オレは自分の過去を灰色の中に沈めようとした
もうこれ以上痛みを感じたくない
なにも言わずに君の元から立ち去った
オレが失いたくないものは「愛」だ


オレの目を通して時が涙のように流れていく
オレの感情は人生の色を失いつつある
オレの心を殺して 全ての痛みを解き放って
声を出して叫んでる
狂気がオレを侵食していく
(セリフ)

壁から振り返っても見えるものはなにもない
奥底の叫びが心の中の別人に反射する
彼は心の内からオレを呼ぶ
「おまえの前に見える全ての存在は消し去られるべきだ夢、現実、思い出
そしておまえ自身もだ」


オレはコントロールを失いつつある 強い欲望は盲目で
オレの心を壊していく
オレが狂っていくのを誰も止められない
あなたがどんなにオレを心の中にとどめようとしてもね
なんであなたは壁を作りたがるの?
オレには憎しみの意味が分からない
嘘の言葉を聞いてオレの脳みそは吹き飛びそうだ
オレはただあなたの愛を
抱きしめたいだけだ
(セリフ)

憎しみに満ちた人形を刺しその血でおまえ自身を洗え
怒りに満ちた時の流れに飛び込み
殺人の兵器を腹の「子宮」に振り回せ
叫び 混沌を作り出せ
喜びに血を流せ
そして何?
愛のため?
オレは何をすればいい?


オレは「今」と呼ばれる 狂気を信じる
過去と未来はオレの心を閉じ込める
時は盲目
でもオレは
愛の痕跡を残したい時の壁に 心の傷に


人生の芸術 狂気の刃が
夢を突き刺してる
今は全ての真実を壊そうとしてる
でもオレは
痛みに傷ついた心を癒せない 生きることを始められない
人生を終われせられない 泣き続けてる


目を閉じて
時の呼吸が聞こえる全ての愛と悲しみが
オレの心の中に溶け出す



涙を拭いて
オレの血だらけの顔を拭いて オレは生きていることを
感じたい壁の外で
(セリフ)

おまえは昨日の絵を描けない
だからおまえは自分の血で自分の心を描いているんだ
おまえは「ノー」とは言えない
時のタイヤを回しているだけさ
首にロープを巻いたままなおまえはモラルの壁を築き
その隙間から息をしている
おまえは想像上の敵を作り出しそいつらに追われてる
おまえは自殺しようとしている
おまえはプロローグで満足しているんだ
そしておまえは最初のページを真っ黒に塗っている
おまえは人生のスクラップを繋ぎ合わせおまえ自身の聖域を作ろうとしている
おまえはステージの隅のベルを叩いている
そしておまえは
オレを殺そうとしている



オレは「今」と呼ばれる狂気を信じる
時は流れ続けオレの心を壊していく
生きたい
自分で自分は殺せない
探しているものをまだ見つけられていない
人生学
オレは自分を止めようとしてる
でもオレの心は真実を壊そうとする
なぜだか教えて欲しい
オレは人生の意味を欲している
オレは生きようとしているのか?
オレは愛そうとしているのか?
夢の中で


目を閉じて
バラが呼吸をしているのが聞こえる
全ての愛と悲しみがオレの心の中に溶け出す
涙を拭いて
オレの血だらけの顔を拭いて
オレは自分が自分の人生を生きてることを感じたい
心の外側で


夢はオレを狂わせうる
オレは夢を捨てられない
オレは自分自身を止められない
自分が誰なのかも分からない
どの嘘が真実なのか どの真実が嘘なのか
※くり返し
人生の芸術永遠に血を流す心
あなたは決して
最後の呼吸を終えたくない
生きたい 自分で自分を殺せない
まだ感じている
バラが愛を呼吸しているのを
オレの人生で




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