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世界契約発表

日時:1992年8月24日

場所:ニューヨーク・ロックフェラーセンター60階レインボールームにて

基本的に全ての質問応答は英語です。



記者からの質問
何故バンド名がX from Japanなのか(その後直にXJAPANに改名)

YOSHIKI
OK、実際、このバンドの名前Xを付けたのはもう10年前で、僕がまだ高校生の時でした。それで・・・小杉さん、どうでしょうね。


MMGの小杉社長
私の方からお答えしましょう。もちろん彼らは、日本では10年前からXと名乗っているのですが、このバンドを世界中に、特にアメリカのマーケットに紹介するとなると、ロサンゼルスにもXというバンドがいますので、同じXという名前は使えないわけです。そういう理由から、我々はX from Japanとしたのです。

(X from Japanは3年契約で、その間に最低2〜3枚のアルバムと、ビデオが作られる。現在は作曲中の段階だが、来年中頃に予定されているアルバム・リリース時には、MTVやラジオや雑誌などを通じて、アメリカのトップ・クラス・バンドと同等の予算を持ったプロモーション戦略が予定されている。そのプロモーションの中でも特に重視しているのはツアーで、アルバム発売と同時に北米ツアーを含む全世界ツアーに出る可能性もある。)

記者からの質問
バンドが受けた音楽的影響にはどんなものがありますか?

HEATH
僕の場合は、一番最初に見たバンドがヴァン・ヘイレンで、それが小学校の4年生の時のことで、それにいちばん影響を受けて、その後はモトリー・クルーとか、そういう感じですね。

記者からの質問
X from Japanが海外で成功するとどうして言えるのか?

YOSHIKI
お名前を教えて下さい。そうしたら僕たちの最初のコンサートのチケットを送りますから、ライブを観てご自身で判断できるでしょう。

記者からの質問
でも、もうちょっと真面目な答えを聞きたいですね。何故、英語を母国語としないバンドがこの国アメリカに来て、それで成功すると今回は言えるのですか?

YOSHIKI
僕は、音楽には何の境界もないと信じています。肌の色とか国とか血とか・・・あなたはそう思いませんか?

TOSHI
僕は今のところ英語が喋れませんが(と言いながら英語で話したので拍手が湧く)
技術的に障害があるかも知れませんが、音楽の世界に国境はないと僕らは信じています。



記者からの質問
このバンドの魅力は音楽もさることながら、妖し気なセクシャリティというか、セクシーな魅力も大きいと思うんですが、例えば同じセクシャリティでも、アメリカの人たちが思うセクシャリティというものは違うかも知れないので、その辺をどう売っていこうと考えているのか、どうでもいいと考えていらっしゃるのか、お聞きしたいんですけど。

MMGの小杉社長
それは私がお答えしたいんですが、やはり若い人というのは、どの国でも同じような情熱を持っていたり、同じような印象を持つと思うんです。そういう部分で、Xが例えば東京ドームで3日間のコンサートをやり、そしてまた日本では120万枚以上CDを売り、20万本以上のビデオを売りと、こういったことは、やはり何かを与えていると思います。
それがさっき、YOSHIKIさんが言ったように、彼らのコンサートを観れば解る。彼らのレコードを聴いてみれば解る。要するに、その人達が判断すればいいことなんだと思うんです。
僕らに一番重要なのは、アメリカとか色んな国で今回チャンスを与えられたということで、チャンスを与えられてツアーをやったりレコードをリリースしたりすることで、何かハプニングが起きてくれることを願っています。

記者からの質問
バンドがしばらくアメリカに住むとか、移住するプランはあるのですか?もしあるとすれば、それはワーナーとの契約の間だけなのか、それとも永久でしょうか?

YOSHIKI
アメリカでも日本でも働きます。ロサンゼルスにいることになるかも知れないけど.....日本にも帰りますよ、飛行機でわずか13時間の距離ですからね。


記者からの質問
日本では何枚のアルバムを出しているんですか?

YOSHIKI
アルバム3枚です。

記者からの質問
ワーナーとの契約には、すでに日本でリリースしたアルバムを再発することについては触れられているのですか?

MMGの小杉社長
私の知る限りでは、はっきりとは決まっていませんし、各アルバムから抜粋した、いわゆるコンピレーション・アルバム的なものの発売も、様子を見ながらということになると思います。

記者からの質問
英語を話すファンとコミュニケートするために、どうやって言葉の障害を乗り越えるつもりですか?

YOSHIKI
勉強に楽な道はありませんから(笑)、繰り返し繰り返し練習するしかないですね。


スタッフ
その言葉の問題は、彼らにとっては恐らく不利な条件にはなるでしょうけれども、レコーディングに向けて英語で歌ったり、集中的に発音の訓練を受け、それから6〜8カ月ほどレコーディング・セッションが続くわけですから、次に英語一般の訓練を積めば、来年中には彼らの英語も著しく上達するはずです。
バンドの書く奇跡的なメロディは、歌の内容がなんであれ、どんな制約も乗り越えるものだと思いますよ。でも、バンドがさらに英語を頑張ってくれれば、ワーナーのマーケティングやプロモーション担当は業界でも最高ですから、多くの障害は乗り越えられるでしょうし、アメリカでプラチナ・ディスクを何枚も出したいですね。


記者からの質問
最近はどんなレコードを聴いてますか?

YOSHIKI
僕が好きなのはバッハ、クラシックのですよ。それにメタリカ、セックス・ピストルズ、ケイト・ブッシュ
(普通では考えられない組み合わせに驚く会場に向けて)僕らは他の誰かみたいになろうとしてないですから。

記者からの質問
アメリカに一年住むということで、日本のファンはすごく寂しい思いをするだろうと思うんです。日本のファンに対してはどういう風に思っていらっしゃるんでしょうか?

YOSHIKI
僕らは、ファンのみんなとその支持に対して、すごく感謝しています・・・、日本にも帰りますよ。しばしばね。

記者からの質問
ワーナーでは、日本とアジアのマーケットに向けて、何か特別なマーケティング・プランをお持ちですか?

スタッフ
まず最初に訂正させて頂きたいのですが、このアーティストは日本ではワーナー・ブラザーズではなくMMGと契約しています。ですから、そちら(日本を除くアジア地域)では多分WEAからのリリースになるでしょうし、アメリカではアトランティックを通じてのリリースになります。もちろん、東南アジアは日本と近いわけですから、アルバム・リリース時に大々的な宣伝が行われる日本に続いて、アジアは最初の海外ターゲット地域になると思います。

記者からの質問
メンバーの人たちに訊きたいんですが、これだけ「言葉、言葉」と言われているんですけど、多分、中身の方が問題だと思うんですが、英語の歌で、特に今質問してくれたアメリカの人たちに、いったい何を伝えるために、次のアルバムを作るんでしょうか?

YOSHIKI
心です。愛ですね。

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